SKYFISHER / SKY PERFECT CD


メロコア全盛期だった20世紀末に地味ながらも存在した東京ニューウェイヴシーン。東京ニューウェイヴ・オブ・ニューウェイヴと呼ばれたそのシーンから出てきたのがPOLYSICS、SPOOZYS、Motocompo、SKYFISHER、Chicago Bass、audipopでした。1998年にはそれらのバンドの音源を収録した東京NEW WAVE OF NEW WAVE '98というコンピCDが出たりしました。

現在でも活発に活動してるのはPOLYSICSくらいかな。POLYSICSに関しては僕が語るまでもなく、その後メジャーデビューし海外ツアーもこなす人気バンドとなりました。僕も一時期までは凄く好きで良く聴いてました(キーボードのカヨが好きで脱退ライヴを武道館まで観に行きましたw)。

Motocompoはスピンオフユニット(M)otocompoとして活動したり、Dr.Usuiが「ドキドキ!プリキュア」のエンディングテーマ曲を手掛けたり様々な分野で活躍しています。

SPOOZYSの松江潤はYUKIのバックバンド、BAND ASTROのリーダーを務めたり、スネオヘアー、大塚愛のサポートギタリストとしても活躍中だとか。

前置きが長くなりましたが、今回取り上げるのは東京ニューウェイヴ・オブ・ニューウェイヴの中でもひと際異彩を放っていたバンド、SKYFISHERです。同時期に活動していたパフォーマンスデュオ、ガ・ラスカラスのメンバーを中心に1998年に結成された6人組ニューウェイヴバンド。

このSKYFISHERってバンド、ニューウェイヴって括りでも人それぞれ想像するニューウェイヴがあると思うんですけど(ニューウェイヴって便利だけど厄介な言葉だよね。。)、僕の中ではハードコアパンクにしか聴こえないんです。って書くと誤解を招く恐れがあるんですけど、テクノポップを装ったハードコアパンクなんですよコレが。本人たちは意識していないと思うけど。

ヴォーカル中山の生活・価値観の相違を題材にした独特の世界観を持つ歌詞と初期P-MODEL、初期XTCなどを消化したパンキッシュなテクノポップで、独特な変拍子&インプロビゼーション全開でアヴァンギャルド的なアプローチが癖になります。この時点ではまだまだ荒削りではあるものの隠れたテクノ・パンクの名作だと思っています。実際P-MODELのルームランナーのカヴァーも収録されていたり、オリジナル曲も初期P-MODELそのもの。このバンド、後追いで知ったのですが、当時のライヴ観てみたかった。。テクノポップもパンクロックも好きな僕みたいな人にはたまらない作品です。

この1stアルバムはFATMOM RECORDSから(たぶん)1999年リリースで7曲入り、ボーナスで8cmCDが付属しています。SKYFISHERはアルバム3枚と複数枚のシングルをリリースしてますが、このアルバムが一番入手しやすいかと思います。新品ならまだ自主レーベルでも在庫有りになってます。